弁護士ブログ

トップページ弁護士ブログ【交通事故】不起訴,重過失減額の交通事故事案で,

【交通事故】不起訴,重過失減額の交通事故事案で,

2016年4月23日

 先日,交通事故被害事案について和解が成立しました。
 この事案は,被害が重大であるにもかかわらず,加害者は不起訴処分となり,なおかつ,自賠責保険についても2割の重過失減額が行われたという事案でした。
 自賠責保険は,原則として,被害者に過失がある場合でも過失相殺を行わずに全額が支払われます。
 しかしながら,被害者の過失が7割以上8割未満の場合は2割を,8割以上9割未満の場合は3割を,9割以上10割未満の場合は5割を重過失減額として減額することになっています。
 つまり,本件について自賠責保険は,被害者の過失を7割以上8割未満と認定していたわけです。
 検察官も,不起訴処分にしたことからすると,被害者の過失は重いと判断したのでしょう。
 しかし,私と柴田弁護士はご相談をうけ,実況見分調書等の検討を行った結果,被害者に7割以上8割未満もの過失があるという認定は不当であると考え,訴訟提起に踏み切りました。
 その結果,先日,被害者の過失を55%とする内容の和解にこぎつけることができました。
 被害が重大であるにもかかわらず刑事処分が不起訴になったケースでは,加害者側保険会社も,被害者の過失が極めて重いという判断をする場合が多いです。
 しかし,不起訴処分はあくまでも検察官の判断によるものであり,裁判所はこれに拘束されません。
 また,被害が重大である場合には,過失割合が1割変わるだけでも賠償額は大きく変わります。
 まずは,弁護士にご相談されることをお勧めします。


弁護士ブログトップ

このページの先頭へ